作庭例
西村邸
西村邸は奈良町にあるカフェ/レンタルスペースなどを備えた、宿泊施設です。100年以上たたずむ、昔ながらの奈良町屋が生まれ変わりました。4つの坪庭があり、写真は一番道路側の庭でカフェと隣り合わせになっています。手前が茶室で向こうに見える椅子とテーブルはカフェです。
改装といっても全てを変えたわけではありません。写真左の沓脱石、奥の石、鉄平石の縁、それと見えにくいですが奥の山茶花も当初からのものです。昔のものをそのまま使えたときは新たな造作とは異なる喜びがあります。
当初は中央通路の両側に二つの庭がありましたが、建築工事で通路が開放的になったのに合わせ、庭と通路との境界をなくしました。結果として二つの庭が一つの広い庭となりました。杉皮塀は今回新作ですが、この写真に写る木々は移植こそしていますが全て元から西村邸にあったものです。
中央は井戸で、その水は今でこそ使われなくなりましたが、貫禄十分で庭の要になっています。
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